2015年1月31日土曜日

岡田敦 「Cord」



恋人がリストカットをしたら、あなたは助けることができますか。
If your girlfriend cuts her wrists, can you help her?

という衝撃的な言葉で始まる写真集。

その前の写真集の「I am」ではリストカットした男女の姿が撮られていましたが、
今回の写真集ではリストカットの直接的な写真は無くて、それをイメージさせる
写真で構成されています。

私にはリスカの経験がありません。
ただ、消えてしまいたいと思う気持ちは私にも湧き上がることがあります。

「何で生きているのだろう?別に私が死んだって何も変わらないじゃない?」

将来の夢を持ちつつも現実をみればそれが実現できる可能性は低いことがわかる。
それでも生きているのは可能性が低くても、それを実現させようと行動を起こせば、
可能性は「0」ではないから。

あとがきで岡田さんが以下のように述べています。


 真実を見ようととすればするほど
 悲しい思いをするのは何故だろうか
 
 何かを変えようと思ったり
 大切なモノを守ろうとすると
 傷つくことが多いのは何故だろうか

 この作品をつくってからも
 無責任な誹謗中傷をずいぶんと受けてきた

 しかし、現実から目を背けることなく
 真直ぐに向かい合おうとする自分の生き方に後悔はしない


現実に向き合う事は怖く、そしてつらいことです。
けど、現実に真直ぐに向かい合わなければ夢がかなうこともない。

自分の夢がかなわそうになくて消えてしまいたくなることもあるけれど、

それでも私は死なずに生きていく

そう思わせてくれるような写真集でした。


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